2021.2.28

生きやすく生きたい。わたしを生きにくくしていたわたしの美徳は、きちんと誰かのためになっていただろうか。ふと振り返ったとき何も残っていないことに気付いて怖くなる。わたしは本当に何者でもない。そもそも人のためにならなければならない、役に立たない人は社会に不必要なのだという考えは、植え付けられたものだ。忘れたらいい。この世に生まれた人は皆、自動的に生きる価値を与えられる。そうわかっていても、わたしは簡単に自分のことも人のことも否定してしまう。揺らいでいる。これまでの価値観を捨てることに躊躇している。価値のないものでも手放すのは怖い。歳をとるほど、今にしがみついてしまうから、なんてナンセンスな人間なのだと思う。